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「長時間座っていると、肩や腰が痛くなってしまう」そんなお悩みをお持ちの方は少なくありません。また、椅子をはじめとした就労環境の良し悪しは、仕事のパフォーマンスにも影響を与えると言っても過言ではありません。
今回は、そんなパフォーマンスにも影響する「長時間座っても疲れない椅子」をテーマに、疲れない椅子を選ぶポイントや疲れにくい椅子の代表例などをご紹介します。
快適な椅子が環境を変える
世界中でも働きすぎといわれる日本人。オーストラリア・シドニー大学らの調査『世界20カ国における平日の座位時間』によると、世界20カ国の中央値が300分であるのに対し、日本人は最も長く1日約平均7時間という結果でした。また、座り続ける時間が長いと死亡するリスクが高くなるいう調査結果もあり、疲れづらい椅子を選ぶことは長時間のオフィスワークには欠かせない命題です。
本記事では、疲れない椅子を選ぶ際のポイントや快適なオフィスチェアの代表例をご紹介します。
疲れない椅子(オフィスチェア)を選ぶ6つのポイント
椅子を選ぶにあたり、座り心地やクッション性などさまざまなポイントが気になる方も多いでしょう。それでは、「疲れない椅子」に必要な条件は何でしょうか?ここでは、疲れない椅子を探す際に押さえておきたいポイントを6つご紹介します。
身体へのフィット感
身体への負担を軽減するためには、身体と椅子とのフィット感が重要です。例えば、腰の反りがある方は腰当てがあるかどうか、身体のラインと椅子がフィットしているかなどによって、疲労感が変わります。
このように疲れない椅子を探す際は、ご自身の身体とのバランスを見て選ぶのがオススメです。具体的な要素を見ていきましょう。
背もたれはハイバックの方が疲れにくい
オフィスチェアには、ローバック、ミドルバック、ハイバックという3種類があります。言葉通り、それぞれ背面の高さを表しており、安心して体を預けることができるハイバックは、疲れない椅子として最適だと言われています。
ただし、先述の通りご自身の身長と背面の高さとのバランスが重要です。身長が高い方は必然的に高い背面のものを、低い方はその逆だと考えましょう。
座面のサイズ
座面とは腰をかける部分です。この座面の幅や奥行サイズについても、体型に合ったものを選ぶことが重要です。
例えば、座面の幅があまり狭すぎてしまうと、左右のアームレストに身体が圧迫されて座り心地が悪くなってしまいます。また、奥行きが浅すぎると、足がはみ出すなどして長時間座るには疲れてしまいます。
座面幅の目安は下記を参考にしてください。
【座面幅サイズの目安】
・小柄な方…幅45cm程度
・標準体型の方…幅50cm程度
・大柄な方…幅55cm程度
身体のラインに合ったもの
一般的なオフィスチェアは作業を目的としているため、背もたれが浅く作られています。
一方、疲れない椅子は、身体が自然に描くS字ラインに沿って座ることができるよう設計されており、背もたれや首置きまで備え付けられています。このような自然と頭部を支えてくれる機能により、首や腰に対する負荷が少なく楽に座ることが可能です。
ご自身の身体のラインに合ったものを選択するために、サイズなどをしっかり参考にして購入するようにすると良いでしょう。
快適さと調整機能
快適さは個人によって異なります。硬めの椅子が好きな方もいれば、リクライニング式で時々休むこともできる椅子が快適だという方もいらっしゃるでしょう。疲れない椅子は、このような調整機能を持ち合わせている椅子であり、疲れにくい状態を保つことができます。
具体的な要素を見ていきましょう。
座面の高さ
座面は「足裏全体が床についていること」や「かかとに膝から下の体重が乗っている」という状態が最適だと言われています。このような疲れにくい座面の高さは「地面から膝までの高さ-1cm」で算出が可能です。地面から膝までの高さは「身長×1/4」で目安となるサイズがわかりますので、ぜひ計算してみてください。
また、疲れない椅子を選ぶ際に重要なポイントとなるため、座面の高さ調整が可能かどうか?という点も購入時に意識されると良いでしょう。
リクライニング機能
リクライニング機能は、仕事の途中で休憩したりリラックスしたりする際に役立ちます。考え事をする際はもちろん、テレワークにおける短時間の昼寝やリラックスする際に最適です。
また、リクライニング機能は、お尻に集中する体圧を分散させることにも役立ちます。背もたれを好みの角度に調整することで、楽な姿勢をキープすることができます。
通常よりもより快適さを高めたいという方は、リクライニング機能も視野に入れると良いでしょう。
肘掛けの高さ
人間の腕はご自身の体重の15~20%分はあると言われています。長時間にわたるデスクワークや着席は、この重さ分が肩に負荷としてかかるため、肩こりが起こりやすいのです。この肘掛けの高さは、座位肘頭高(肘を直角に曲げて前に伸ばした際の腕と床との高さ)に対し、+2cmが最適だと言われています。
疲れない椅子を検討される際には、この肘掛け(アームレスト)が備え付けられているかどうかをはじめ、肘掛け部分の高さを上下に調整できる機能が備わっているかどうかを見るようにしましょう。
ヘッドレストやランバーサポートの有無
身体のラインに合った椅子が疲れないということは先述しました。
そのため、頭部にもたれることができるようにヘッドレストの有無や、身体のS字カーブがキープできるよう背骨の形に合わせて調整を行うことができるランバーサポート機能も重要です。
椅子自体に付属していなくとも、ヘッドレストやランバーサポートを後で購入することもできるため、状況に合わせて検討されると良いでしょう。
キャスターの有無
椅子を簡単に移動することができるキャスターは、オフィス利用の場合は検討すべき機能の一つでしょう。まず第一に座ったまま移動ができるため、キャスター無しよりは生産性が上がります。また、立ったり座ったりが容易にできるため、効率性という観点でも有効です。
ただし、キャスター付きの椅子はキャスター自体のメンテナンスが定期的に必要となることや、キャスター無しと比較して単価が高い傾向にあるため、オフィスの環境に応じて選ぶと良いでしょう。
椅子の素材
椅子の座り心地は、その素材によって左右されると言っても過言ではありません。椅子の素材が柔らかすぎて沈んでしまう、姿勢が傾いてしまうなどは、結果的に疲れるだけでなく生産性も落とすことになりかねません。
逆に言うと、楽な姿勢をキープすることができる素材を使用している疲れない椅子は、正しい姿勢をキープでき、生産性や疲労感なども改善することにつながるのです。
長時間利用するのに適した素材
オフィスチェアの素材と言っても、レザーやファブリック、合成皮革などさまざまです。
オフィスの雰囲気や環境に応じて、選択されると良いでしょう。
疲れない椅子という観点ですと、素材としてオススメなのはメッシュです。蒸れにくいだけでなく、フィット感も優れているため、疲れない椅子として検討したい一つです。
コストパフォーマンスを考える
疲れない椅子は欲しいものの、当然ながらさまざまな機能を持ち合わせた椅子は値段が高くなり、そうでないものはお手頃になる傾向にあります。
限られた予算の中で高いパフォーマンスを挙げてくれる椅子を選びたいところです。また、オフィスの広さやインテリア、年齢層に応じて最適な椅子を選びたいところでしょう。
それでは、どのような点に着目すれば良いのでしょうか?
疲労軽減技術の導入
最近は、安価でも素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれるオフィスチェアがさまざま登場しています。その一つとして着目したいのが、疲労軽減技術です。キーワードは「体圧分散」「姿勢のキープ」です。
これらを実現できる機能を兼ね備えた椅子であれば、たとえ安価であったとしても疲れない椅子として重宝する可能性が高いと言えます。比較・検討の際は、素材の通気性などと合わせて、人間工学的な観点で圧力分散技術が導入されているか等もチェックすると良いでしょう。
使い勝手の良さ
「疲れない」ということを重視するばかりに、さまざまな機能性を持ち合わせたオフィスチェアを選び、収納面や置き場所に困るようでは本末転倒です。
このような使い勝手の良さも視野に入れ、デスクの高さとのバランスはどうか?椅子を置いても邪魔にならないか?といったことは事前に採寸して確認しておきましょう。
【採寸しておきたい項目】
・脚部の幅
・座面の高さ
・背もたれの高さ
また、肘付の椅子の場合は机の下に収納できるよう、机の高さも採寸しておきましょう。
最近は、最小限のサイズのものや、肘掛けが無くても疲れないといった椅子もありますので、ご希望のサイズに合っているかどうかを確認しておきましょう。
疲れにくいオフィスチェア代表例5選
疲れない椅子は、背もたれ部分が高い、腰あてがある…など、さまざまな特徴があります。ここでは、疲れにくいオフィスチェアの代表例を5つご紹介します。
ゆったりサイズのオフィスチェア
いわゆる社長椅子と言われるような、背もたれが大きく肘掛けがついているような大きくゆったりとした椅子です。身体が大きい方はもちろん、標準サイズの方でも安定感があり、リラックスして座ることが可能です。
最近はリモートワークで自宅での使用を検討する方が多いことから、背もたれ部分をコンパクトにデザインしたものなどもあります。
ゲーミングチェア
疲れない椅子=ゲーミングチェアというイメージを持つ方もいらっしゃるでしょう。ゲーミングチェアという名前の通り、長時間座り続けて作業することを想定しており、正しい姿勢をキープし続けることができる機能を持っています。
一方、価格帯も高額なものが多いため、どこまでの機能を求めるのかどうかを整理して選ばれると良いでしょう。
ハイバックのオフィスチェア
ハイバックチェアとは背もたれ部分が高くデザインされている椅子です。疲れない椅子を選ぶ際は、安心して身体を預けることができる、このハイバックがオススメです。身体をしっかりと預けることで長時間の作業も疲れにくいという特徴があります。
ただし、身体のラインは人によってさまざまです。S字カーブにフィットするものかどうか、座り心地は良いか?一度実際に座ってみると最適な椅子が見つかるかと思います。
ロッキング機能付きオフィスチェア
ロッキング機能とは、かけた重さに応じて背面が後ろに倒れる機能を指します。
長時間同じ姿勢でいることは疲れるため、ロッキング機能は、少し休憩したいときや伸びをしたいときなど、身体をストレッチするのに適しています。
あらかじめロッキング機能として搭載されており、背もたれの傾きに応じて対応するものもあれば、活用したい時だけに利用できるものもあります。そのため、好みに応じて選ぶと良いでしょう。
オットマン付きオフィスチェア
オットマン付きチェアは、あらかじめ椅子の座面下に足置きが付属した椅子です。同じ姿勢でいると血流が悪くなり、不調が起こりやすいといえます。そのため、オットマン付きの椅子を選択することで、足置きやストレッチ、仮眠などに活用できて重宝します。
まとめ
疲れない椅子を探す際のポイントなどについて解説してきました。
ポイントは、身体に沿ったデザインであるか?実際に配置できるかどうかです。ぜひ、今回ご紹介した内容を参考にしていただき、疲れない椅子探しにお役立ていただけたら幸いです。
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