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椅子は長時間座っていると脚や背中など接している部分が蒸れるものですが、暑い夏であればなおさらのこと。オフィスチェアでも素材によっては蒸れて気持ちが悪いことがあります。
人によっては保冷剤やタオルをはさんだりするなどして、蒸れ対策をしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、椅子に座るとなぜ蒸れるのか?をはじめ、蒸れによって起こる不快な症状、椅子による蒸れ対策についてご紹介します。
どうして椅子に座ると蒸れるの?汗をかいてしまう主な原因
椅子に座っていると「汗をかいてしまい、蒸れて気持ち悪い」「オフィスに出社すると蒸れる」このような症状をお持ちではないでしょうか。ここでは、なぜ椅子に座ると汗をかいてしまうのか?について、さまざまな原因をご紹介します。
座っている椅子の素材に原因がある
椅子に座ったら蒸れるという場合、そもそも座っている椅子自体に問題があることが考えられます。
椅子の素材が合成皮革など通気性に欠ける素材の場合、蒸れの原因の一つとなります。この蒸れによって、椅子と接する箇所に、痒みなどの不快症状が出る可能性があります。
衣類の通気性が悪い
椅子で座面に触れる箇所は、もともと皮膚が薄く、下着やズボンで覆うことによってトラブルが起こりやすい箇所です。また、汗をかきやすい部位のため、蒸れが発生しやすいのです。
いわゆる化繊と呼ばれるポリエステルやナイロンといった素材は、敏感肌の人には肌ざわりが良くないだけでなく、通気性も悪いため、蒸れやトラブルの原因になります。
衣類の通気性が悪いと感じている方は、コットンや天然素材など通気性の良いものを選ぶようにすると良いでしょう。
精神的ストレスがある
もともと真面目でよく働くと言われている日本人。「オフィスに出社して座っただけで汗をかいてしまう」「会議になると緊張して汗がとまらない」など、精神的なストレスが原因で汗をかいてしまい、蒸れが発生しているケースも少なくありません。
また、精神的ストレスではなく、ほてりや発汗などを引き起こす自律神経失調症という病気の可能性も考えられます。人によって症状が異なり、時間や経過とともに別の症状を引き起こすこともあるため、気になる場合は早めに病院を受診しましょう。
部屋の環境が適切ではない
オフィスへの出社が必須だという方の場合は、なかなか温度管理は自分の思い通りにならないものです。最近は、空気の入れ替え目的で暑い日でもあえて窓を開ける場合もあるため、室温調整は難しい問題です。
このように、部屋の温度が暑いことによって汗をかき、蒸れてしまう…という場合は、人事などに相談してみるのも一つです。会社によってはサーキュレーターの貸し出しを行うなど、個別に対応してくれるケースもあるでしょう。
このように椅子自体の問題や環境、ストレスなど、さまざまな原因要素があることがわかりました。次項では、このような状態を放置しておくことによって、どのような不快症状が生じるのか詳しく次で解説いたします。
知らないと危ない?蒸れから起こる3つの症状とは
椅子が原因で蒸れているのに放置していると、思いがけない症状が出てくる可能性もあります。知らないで座り続けていると、なかなか治らない!ということにもなりますので、ぜひチェックしておきましょう。
不快なにおい
デリケートゾーンは皮膚が薄くデリケートなだけでなく、汗腺も多い箇所になります。そのため、汗が座面に染みることによって、不快なにおいを発生させることがあります。
一般的なオフィスチェアはクッションを取り外して洗えるものはほとんどありません。また、最近はフリーアドレスで自由に椅子に座る制度を設けている会社も少なくないため、このようなにおいを気にする方もいるでしょう。
かゆみが出る
蒸れが原因で、かゆみが生じる可能性は高いと言えます。また、背中やお尻など、かゆくてもなかなか掻き辛い場所であれば、なおさら面倒です。
このようなかゆみは、働く上で非常に厄介です。集中力を低下させ、生産性を下げることにもつながりますので、気を付けたい症状の一つです。また、最悪の場合、皮膚炎などの病気へと発展する可能性もあります。
湿疹・かぶれ
皮膚炎の代表的な例が、湿疹・かぶれです。かゆみや赤み、発疹など、さまざまな症状を引き起こす可能性があります。また、症状がある部位を触ったり掻いたりすることにより、さらに病状を悪化させる可能性も。
そのため、そもそも皮膚炎の原因を作らないよう予防を心掛け、蒸れの対策として最適なオフィスチェアを選択するようにしましょう。
オフィスで使える椅子の蒸れ対策おすすめ対策4選
どのようなオフィスチェアを選択すれば蒸れることなく、快適に過ごすことができるでしょうか。ここでは、そんな蒸れの対策に有効なおすすめのオフィスチェアを4つ厳選してご紹介します。
蒸れにくい椅子の素材を選ぶ
蒸れにくい椅子は、肌に触れる素材が重要な要素の一つです。具体的に見ていきましょう。
素材①布素材
布(ファブリック)素材は、通気性の面では劣ると言えます。しかし、さまざまな柄や厚さがあり、選択肢が豊富にあるだけでなく、デザイン面でも自分好みに合ったものを選択できます。
また、オフィスの雰囲気や好みに合わせることができる点もメリットだと言えるでしょう。コストという観点においても、布は価格が安いものが多いため、予算に応じて検討されると良いでしょう。
素材②クッション入りメッシュ素材
一般的なオフィスチェアの代表格ともいえるメッシュ素材。メッシュ素材のみだとクッション性に欠けるため、クッション入りのメッシュ素材は両方の良さを持ち合わせていると言えるでしょう。
通気性については、クッションが内蔵されている箇所にもよりますが、最近は通気性の高いクッション入りメッシュ生地も出てきています。
一方、デザイン面についてはシンプルなものが多く、コストを抑えることが可能ですので、予算に応じて検討されると良いでしょう。
素材③メッシュ素材のみ
フレーム部分にスチールを使い、メッシュ素材だけで作られたメッシュ素材のオフィスチェア。オールメッシュなので、通気性が抜群で、メッシュ特有の軽さも魅力です。
メッシュ素材はクッション入りメッシュ素材と同様、デザインはシンプルな物が多いです。
通気性のよいクッションをはさむ
最近はオフィスチェアに座り続けていても、快適な通気性を保つことができるクッションも登場しています。どういったクッションなのかご紹介しましょう。
①空気を含んだクッション
「オフィスチェアに座った時に蒸れるのを何とかしたい!」そんな声から生まれたのが、空気を含んだクッションです。
クッションというと、ぎゅっと固められたスポンジのような素材を想像する方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、蒸れを防止するために作られたクッションは、中身を見ると穴が沢山開いており、空気が通るように工夫されています。そのため、なんといっても通気性に優れているところがメリットです。
但し、通気性を意識して薄く作られていることから、クッション性に欠ける、床に座っている感じ…といった声も聞かれますので、優先度に応じて検討されると良いでしょう。
②編み目のあるジェルクッション
オフィスワークが長いとどうしても座り疲れが起こりやすくなります。そういった際に、重宝するのがジェルクッションです。ハチの巣型に穴が開いていることから、通気性も良く、ひんやりと感じるのが特長です。
長時間座っても快適に過ごせるだけでなく、通気性やクッション性がメリットです。但し、デメリットもあります。ジェルクッション特有の柔らかさで腰痛が悪化したというケースです。そのため、机と椅子との高さや座り心地も配慮して選ぶと良いでしょう。
③送風クッション
椅子の蒸れ対策として即効性が高いものが、送風クッションです。その名の通り、クッション自体に送風機能があるため、風でお尻や腰を冷やすことが可能です。置き場所によっては背中なども冷やすことができるため、夏には重宝するでしょう。
但し、充電式のものがほとんどなため、使用する度に充電する手間がかかります。
扇風機との併用
扇風機との併用も暑さや蒸れに対する有効な対策です。例えば、送風クッションだけでなく、サーキュレーターなどを併用し、近距離で足元から当てることにより、効率的に通気性を保つことができるでしょう。
使い方のコツは、足元に扇風機を設置し、太ももとやデリケートゾーンへ直接当てることです。風を継続的かつ直接的に当てることで、蒸れやすい部位の体温を下げ、蒸れを防ぐことができます。
これまでご紹介したオフィスチェアやクッションなどと併用することで、通気性が高くなるためおすすめです。
蒸れにくい服・下着に替える
ここまでご紹介した内容で改善しないようでしたら、蒸れにくい素材の服や下着を選ぶというのも一つです。
ポリエステルやナイロンといった化繊素材の下着や洋服はどうしても熱がこもりやすく、通気性に欠けます。また、肌ざわりや通気性が悪いため、肌トラブルも起こりやすくなります。
このような原因となる要素をそもそも排除するのも椅子による蒸れを防ぐ最大の一手です。コットンや自然素材のものを選択するなど、ご自身の状況に合わせて選択しましょう。
【番外編】座らない!スタンディングデスクや昇降テーブルを導入する
最後の手段とも言えるのが、そもそも椅子に座らないということです。
最近はオフィスでもバランスボールを導入したり、スタンディングデスクや昇降テーブルで立ったまま働くことが出来たりする環境を検討する企業も出てきています。
必然的に立つことが多くなるため、座り続けて身体が不調になることを防ぐこともできますし、なにより健康的です。
このようなそもそも座らないという選択肢は、眠さによる業務効率の低下や運動不足による心身の不調を防ぐことにもつながりますので、検討項目の一つとして入れても良いでしょう。
このような立ったまま働く方法を「スタンディングワーク」と呼びます。導入による効果やデスクの選び方については下記記事をご参照ください。
スタンディングワークとは?5つの導入効果とデスクの選び方も紹介
まとめ
この記事では、オフィスチェアによる蒸れが発生するメカニズムや原因をはじめ、さまざまな手法を駆使した防止策を解説してきました。
重要なのは、社員が健康的に過ごせる椅子を選択することです。自社の広さや環境、従業員の声なども参考にしつつ、オフィスチェアを選択しましょう。
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