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会議や打合せなど、オフィスでホワイトボードを使用する場面は多々あるので、きれいに消えなかったり汚れが残ったりすることがあります。毎日目にするものなので、長くきれいに使用したいものです。
この記事では、汚れの原因や正しい掃除方法を解説します。ホワイトボードを長持ちさせる方法や、きれいに保つためのアイテムなども紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
ホワイトボードの仕組み
ホワイトボードは、金属板にホーロー塗装やアクリル塗装、メラミン塗装がされています。そして、これらの塗装の特徴は、表面がツルツルであることです。ホワイトボードは、文字を書いて簡単に消すことができますが、どのような仕組みなのでしょうか。
ポイントは、ホワイトボードの表面に施されている塗装と、ホワイトボード用マーカーに含まれる剥離剤です。
サインペンなどのインクは、顔料や樹脂を溶剤で溶かしてあります。溶剤とは、水性ペンなら水、油性ペンならアルコールです。ホワイトボード用マーカーには、さらに剥離剤が含まれています。
ホワイトボードに専用のマーカーで書くと、剥離剤がボードの表面に集まり薄い膜のようになって、色素が定着するのを防ぎます。そのため、イレーザーなどでこすれば簡単に消えます。
ホワイトボードが汚れる原因
ホワイトボードを使用していると、文字が消しづらくなり、ひどくなると薄っすらと黒ずんでしまうこともあるでしょう。では、ホワイトボードが汚れてしまうのは何故なのでしょうか。一般的に汚れる原因となるものは、以下の4つが挙げられます。
マーカーの残留
ホワイトボード用マーカーが劣化すると、汚れが残る原因になります。通常、ホワイトボード用マーカーの文字は簡単に消えるのですが、劣化すると剥離剤の効果が落ちてしまいます。そのため、イレーザーで消しても消えず汚れが残ることがあるのです。
また、ホワイトボードに文字が定着してしまうと剥離剤の効果がなくなってしまうので、消さずに長時間そのままにしておくのは控えましょう。
イレーザーの誤った使い方
イレーザーの使用方法に原因がある場合もあります。イレーザーも使用回数が増えるうちに、インクのカスで目詰まりを起こしてしまいます。そのままイレーザーを使用してしまうと、ホワイトボードの表面塗装部分に傷がつきます。
傷がついたうえにそのまま文字を書くと、イレーザーでは簡単に消えません。また、イレーザーは目詰まりにより、拭き取る機能が落ちていきます。毎回使うため、想像よりも早く劣化している可能性があります。
ホワイトボードの劣化
ホワイトボードの表面に埃などが付着すると、汚れが消えにくくなります。埃にインクが染み込んでそのまま乾燥すると、拭き取ってもきれいに消えず、黒ずみになる場合があります。
ホワイトボードは、新品の時はきれいにコーティングされているので拭き取れば簡単に消えます。しかし長期間使用すると、経年劣化によりコーティングが剥がれたり、傷がついたりして拭き取っても汚れが簡単に落ちなくなる場合があります。
ホワイトボードとマーカーの相性
ホワイトボードとマーカーには相性があります。合ったものを使用するときれいに消えますが、合わないマーカーを使用した場合、きれいに消えずに汚れの原因になります。
近年、ホワイトボードやマーカーは、さまざまな種類のものが登場しています。消えにくい、書きにくいなどがあるため、購入後はマーカーを数種類試してみるのがお薦めです。
試し書きをする場合は、端の方で書くようにしましょう。
ホワイトボードをきれいにするための基本ステップ
ホワイトボードをきれいに掃除する方法は、原因や汚れ具合によって異なりますが、ここでは基本的な掃除方法を紹介します。
掃除方法を間違えると、汚れがひどくなったり、ホワイトボードの表面に傷がついたりする恐れがあるので注意してください。
普段のお手入れはイレーザー
イレーザーでいつでも消せると考えて、そのままにしておくと、インクが消しづらくなります。汚れが落ちにくくなるのを防ぐため、最低でも一日の終わりにはきれいにしましょう。
また、イレーザーを使用する時は、表面が汚れていないことを確認してください。文字を消すときは軽くゆっくりとイレーザーを動かすようにすると、傷にもなりにくいでしょう。
軽い汚れには水拭き
軽い汚れや、ついて間もない汚れは水拭きがお薦めです。ホワイトボード用マーカーは、水性です。汚れは、埃などとインクが混ざって付着しているものがほとんどなので、水拭きで簡単に落とせます。
まず固く水を絞った雑巾でホワイトボードをきれいに水拭きします。その後、乾いた雑巾で乾拭きします。水気が残らないようしっかり拭き取ってください。水滴のムラがなくなると、きれいになります。
ポイントとしては、水拭きする時も乾拭きする時も、必ずきれいな雑巾を使用しましょう。汚れた雑巾を使用すると、ホワイトボードの表面が傷つく恐れがあります。
エタノールや除光液を利用
水拭きで消えなかった汚れには、エタノールや除光液を使用します。まず、エタノールや除光液を少量きれいな雑巾につけて汚れの部分を拭き取ります。その際十分に換気をしてください。
エタノールや除光液を使用すると簡単に汚れが落ちますが、ホワイトボードが劣化する原因にもなるので、高頻度で使うのは控えましょう。
また、エタノールの濃度が濃すぎると、ホワイトボードの表面のコーティングが劣化する原因になるので、汚れ具合によっては水で薄めると良いです。
中性洗剤やメラニンスポンジを使う場合は注意が必要
中性洗剤やメラミンスポンジを使用するときれいになりますが、注意点があります。中性洗剤は、汎用性が高く様々なシーンで使用されます。ホワイトボードもきれいになりますが、界面活性剤が入っているため注意が必要です。
界面活性剤は、ホワイトボード用マーカーに含まれている顔料や剥離剤と混ざると、落ちない汚れになります。完全に拭き取れる場合は使用しても良いですが、完全に拭き取ることは難しいので、使用を控えたほうが無難です。
また、メラミンスポンジは、水を含ませるだけでホワイトボードの落ちない汚れがきれいになりますが、表面に細かい傷がたくさんつきます。ホワイトボードの劣化の原因になるので、長期間使用したい場合は、お薦めできません。
ホワイトボードの寿命を伸ばすために
ホワイトボードは、使用方法や掃除方法によって寿命が変わります。できるだけ長く使用したいなら、正しいお手入れ方法と、汚れないための予防をすることが大事です。
イレーザーの定期的な清掃
イレーザーは、ホワイトボードの表面のインクを剝がし取っています。つまり、イレーザーにインクが付着しているわけです。その状態のまま使用を続けると、インクのカスが固まり、ホワイトボードの表面を傷つけてしまいます。
イレーザーの清掃は、水洗いか中性洗剤を使用します。水洗いの場合も、洗剤で洗う場合も、歯ブラシを使うときれいになります。汚れを掃き出すようにゴシゴシ擦ると汚れが落ちます。その後水で洗い流して、しっかりと乾燥させます。
定期的に清掃することで長持ちするので、こまめに汚れ具合を確認してみてください。
マーカーの交換
ホワイトボード用マーカーの状態はこまめにチェックしましょう。経年劣化したマーカーは剥離剤の効果がなくなり、ただの油性マーカーで書いたのと変わらなくなります。イレーザーで消しても消えないので、早めに交換してください。
また、ホワイトボードと相性が悪いマーカーは経年劣化していなくても消えにくく、汚れが残る原因になるので、インクが残っていても早めの交換をお薦めします。
ホワイトボードに文字を書いたまま放置しない
ホワイトボードに文字を書いたまま放置すると、イレーザーでも消しにくくなります。これはインクに含まれる剥離剤が揮発し、顔料がホワイトボードの表面に定着するからです。
書いたまま放置するのを繰り返すと、完全に消えないまま上からまた書くことになるので、ますます消えにくくなります。なるべく会議や打合せが終わったら消す習慣を身につけましょう。
汚れや傷がつきにくいホワイトボードを使う
現在流通しているホワイトボードは、ホーロー製とスチール製の2種類あります。ホーロー製は、耐久性が高く、傷がつきにくいのが特徴です。価格はスチール製より少し高いです。
大量に準備する必要がある人は価格の面を考慮してスチール製にもメリットがありますが、ひとつのものを長く使用したい人はホーロー製の方がお薦めです。劣化の心配が減るので、お手入れも楽になります。
ホワイトボードの種類や素材についてはこちらで詳しく紹介しています。
ホワイトボードの種類まとめ!選び方のコツと驚きの使い方を徹底解説!
ホワイトボードを綺麗に保つためのアイテム
ホワイトボードをきれいに保つために色々なアイテムがあります。ホワイトボードと一緒に購入しておくと、お手入れが楽になるのでお薦めです。
お手入れしやすいホワイトボード
ホワイトボードには壁掛けタイプ、シートタイプ、脚付きタイプ、ノートタイプなど色々な種類があります。壁掛けタイプは家庭用にお薦めです。壁があれば掛けられるので、省スペースにもなります。
シートタイプは、シールや磁石など色々な接着方法があります。一時的に使用したい人や、壁紙を汚したくない人にお薦めです。脚付きタイプは、一般的にオフィスによくあるタイプです。リバーシブルで使えるものは、記録を残しておきたい時に便利です。キャスター付きのものを選べば移動も楽です。
ノートタイプは持ち運びしたい人にお薦めです。小型なので、少人数での会議でも活躍します。自分の用途に合ったものや、お手入れしやすそうなものを選ぶことがきれいに保つためのポイントです。
ホワイトボード用マーカー
ホワイトボードには専用のマーカーが必要です。ホワイトボード専用のマーカーには溶剤(主にアルコール)、顔料、剥離剤が含まれています。メーカーによって成分の割合が微妙に違うので、ホワイトボードと相性の良いマーカーを使いましょう。
イレーザー
ホワイトボード専用のイレーザーを使用すると、簡単にきれいに文字が消せます。イレーザーにはフェルトタイプとメラミンスポンジタイプの2種類があります。
フェルトタイプは、ホワイトボード全般に使用できて価格が安いのが特徴です。メラミンスポンジタイプはよく消えますが、スチールタイプに使用すると劣化の原因になる恐れがあります。
ホワイトボード用クリーナー
ホワイトボード用クリーナーは、簡単に消せない汚れもきれいに落ちる優れものです。スプレータイプとシートタイプの2種類があるので、用途に合ったものを選んでください。スプレータイプは、1本買うと長期間使えるので、コストパフォーマンス重視の人にお薦めです。
シートタイプは、そのままシートで拭き取れるので、手軽さを重視する人にお薦めです。いろいろなメーカーのものがあるので、ぜひ自分に合ったものが見つかるはずです。
まとめ
ホワイトボードは手軽に書けて簡単に消せる便利なものです。しかし、書いても消せなかったり、汚れが残ったりするとストレスが溜まります。せっかくならきれいな状態を保ちたいものです。
大事なのは、汚れる原因を知ることです。適切な掃除方法や交換時期を知ることで、きれいにストレスなくホワイトボードを使用できます。
スマートオフィスでは、ホワイトボードをはじめとする色々なアイテムが揃っています。
ぜひこの機会にチェックしてみてはいかがでしょうか。きれいなホワイトボードで快適なオフィスライフを送りましょう。