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ホワイトボードは、会社や学校、自宅など幅広いシーンで使用されているオフィスツールです。意見や情報を簡単に書き込めることから、ホワイトボードを会議に取り入れている企業も多いのではないでしょうか。
ホワイトボードを使用することによって、参加者全員とスムーズな情報共有が可能です。しかし、ホワイトボードの使い方次第では、単なる情報共有だけにとどまらず、会議の質を高め、生産性の向上も期待できます。
今回は、会議でホワイトボードを効果的に使う方法やコツ、書き方などを解説します。
会議におけるホワイトボードの役割とは
そもそも、会議におけるホワイトボードの役割とは一体どのようなものなのでしょうか。使用効果を高めるためにも、まずは基本的な役割について確認しておきましょう。
情報共有のため
会議におけるホワイトボードの最も大きな役割は、情報共有です。共有する情報は、会議のシーンによって異なるため、シーン別に解説します。
<会議の始まり>目的の共有
ホワイトボードに会議の目的を書いておくことで、今から始まる会議は何のために行われるのかを、参加者全員に伝えることができます。
口頭のみで目的を伝えるよりも、ホワイトボードに書き出して可視化する方が、より頭に入りやすくなります。会議の目的に加え、注意事項やルールなどがある場合も、書き出して共有しておくとよいでしょう。
<会議の中で>流れを可視化
会議の進行中は、ホワイトボードによって会議の流れの可視化が行えます。
会議で議論すべき内容をホワイトボードに書き込むことで、どの段階まで議論が進んでいるのかといった進行具合を、参加者全員で共有できます。
流れが可視化されることで、論点がずれにくくなり、会議もスムーズに進行できるでしょう。
<会議の最後に>決定事項の確認
会議終了時には、議論の結論や今後の課題などをホワイトボードにまとめることで、参加者全員に決定事項の共有が可能となります。決定事項の可視化によって、参加者による認識の違いや確認漏れを防ぐ効果も期待できるでしょう。
決定事項を書いたホワイトボードは、写真に残しておくことで、議事録の代わりになります。ノートなどに書き写す手間が省け、業務の時短にもつながります。
目線を上げること
会議を紙の資料だけで行う場合、参加者は手元ばかりを見てしまい、目線は下向きになりがちです。
しかし、ホワイトボードを使用することによって、参加者の目線は自然とホワイトボードに集まります。参加者全員の目線が上がることで、参加者同士のコミュニケーションが取りやすくなり、会議の活性化を促せます。
会議においてホワイトボードを活用するメリット
ホワイトボードは、会議にさまざまなメリットをもたらすことから、多くの企業で取り入れられています。
では、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、会議でホワイトボードの活用で得られる、主なメリットを解説します。
参加者の意見をまとめられる
活発な会議では、さまざまな意見が飛び交います。しかし、それらの意見がまとめられなければ、 何も決まらない会議となってしまうでしょう。
ホワイトボードを活用すれば、議論を進めながら意見の記録もできます。可視化した意見は関係性を整理しやすく、重要な意見のみをまとめられます。
重複した議論や発言に費やす時間も削減でき、会議の生産性向上も期待できるでしょう。
議題や目的が明確になる
会議で議論が白熱した場合、本来の目的や議題から内容が大きく逸れてしまうことも珍しくありません。多くの意見やアイデアが出る会議は有益ではあるものの、内容が本題から逸れてしまっては意味がありません。
ホワイトボードに議題や目的を書き出しておくことで、会議の始まりから終わりまで、本題を意識しながら議論できます。たとえ会議中に話が逸れてしまったとしても、ホワイトボードを確認し、議論すべき内容へと軌道修正することも可能となるでしょう。
会議に一体感が出る
ホワイトボードを使用することによって、参加者の目線は一点に集中します。参加者全員が同じものを見ている状態となるため、会議に一体感が生まれ、議題の結論も出やすくなります。
また、ホワイトボードへの書き込みを参加者にさせることでも、会議の一体感を生み出すことができます。「聞く」だけでなく「書く」動作を加えることで、会議のマンネリ化を防ぎ、会議に参加する意欲を高められます。
ホワイトボードを使うときの基本情報
さまざまなメリットが得られるホワイトボードですが、正しく使うことができなければ、そのメリットは半減してしまいます。
ここでは、ホワイトボードの基本情報を紹介します。メリットを最大限に有効活用するためにも、基本情報の確認をしておきましょう。
ホワイトボードの種類
ホワイトボードといえば、脚付きタイプが定番ですが、その他にも壁掛けタイプやシートタイプ、板面の内容をデータ保存ができるコピーボードタイプなど、さまざまな種類があります。
それぞれ特徴や使い勝手が異なるため、設置するスペースや参加人数、会議の進め方などによって、どの種類を選ぶべきかを見極めましょう。ホワイトボードの選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひあわせて参考にしてください。
ホワイトボードの種類まとめ!選び方のコツと便利な使い方を徹底解説!
ホワイトボードの枚数
会議でホワイトボードを使用する場合、少なくても2枚準備しておくとよいでしょう。ホワイトボードが2枚あれば、1枚は保存用、もう1枚は書き出し用など、使い分けができます。
会議で生み出される情報量は膨大なため、ホワイトボード1枚だけでは書ききれないこともあります。その場合はいったん前の情報を消したうえで、新たな情報を書かなければなりません。
会議の目的や議題など、重要事項まで消さなくてはならない場合、認識のズレが生じる可能性があるため注意が必要です。
ホワイトボードの置き場所
会議でホワイトボードを使用する場合は、参加者全員が見やすい位置に設置しましょう。会議室の前方中央や、会議テーブル正面の設置がお薦めです。
プロジェクターを使用する場合は、両方が重なることがないよう、設置位置を調整しましょう。ホワイトボードとプロジェクトの両方が、参加者全員の視界に入る位置が理想的です。
ホワイトボードを効果的に使う6つのコツ
ホワイトボードの使用時には、効果的に使うことを意識することが大切です。
ここでは、ホワイトボードを効果的に使う6つのコツを紹介します。
きれいに消しておく
会議が始まる前には、ホワイトボードをきれいに消しておきましょう。真っ白できれいなホワイトボードは、書いた文字が見やすく、集中力の向上が期待できます。
イレーザーでこすっても消えない黒ずみは、水拭きや専用クリーナーで消すとよいでしょう。ホワイトボードをきれいにする方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。ぜひあわせて参考にしてください。
ホワイトボードをきれいにする方法とは?汚れる原因から解説策までを徹底解説
適切な文字の大きさで書く
ホワイトボードに書かれた小さな文字は、遠い席に座っている参加者には見えません。とはいえ、大きすぎる文字では書く情報量が減ってしまいます。
ホワイトボードに書く文字は、見えやすさを意識し、適切な文字の大きさで書きましょう。
要点のみを書く
会議で出たアイデアや意見をすべてホワイトボードに書き込んでいては、書く作業に時間がかかり、会議の流れが止まってしまいます。発言をそのまま書くのではなく、要点だけをまとめて、簡潔に書くようにしましょう。
色を使い分ける
ホワイトボードで使用するマーカーは、黒が基本です。しかし、単色だけではメリハリがなく、内容が理解しづらくなる可能性があります。
基本は黒、重要事項は赤、アイデアは青など、文字の色分によって版面にメリハリがうまれ、後から見直しても内容が理解しやすくなります。
図・グラフ・イラストを入れる
文字だけが書かれたホワイトボードは、単調で面白みがなく、内容を理解するまでに時間がかかります。図やグラフ、イラストを用いることで、直感的に理解しやすくなり、スムーズな情報共有が可能となるでしょう。
箇条書きや強調技術を使う
ホワイトボードでは、箇条書きや強調技術を用いることも効果的です。強調技術とは、文字を囲ったり下線を引いたりなど、文字を強調するテクニックです。書き方を工夫することによって、情報の重要性や優先順位を示すことができます。
ホワイトボードには何を書く?書き方の工夫
会議では、ホワイトボードを2枚用意し、1枚は議題や決定事項を記入するメインエリア、もう1枚は一時的な意見などをメモするサブエリアとし、内容によって書き分ける工夫をするとよいでしょう。
ホワイトボードが1枚しかない場合は、版面に線を引いてエリア分けをしたり、模造紙を併用したりするとよいでしょう。
ホワイトボードのメインエリア
ホワイトボードのメインエリアに書くべき内容を解説します。
日付と時間
ホワイトボードのメインエリアには、いつ何を話し合ったかがわかるよう、日付と時間を書きましょう。会議時間を書くことで、時間が限られていることを意識でき、だらだらと長引かない時短の会議進行が可能となります。
議題・テーマ
会議の議題やテーマは、ホワイトボードで最も目立つ位置に、大きく書きましょう。議題やテーマが常に参加者の視界に入ることで、会議に対する意識が高まり、議論の脱線を防ぐ効果も期待できます。
アジェンダ(課題の項目)
議題やテーマとともに、アジェンダについても書き出しておきましょう。
アジェンダごとに、チェックボックスを書いておくことで、順序立てて議論ができます。また、大まかな議論時間も書き足しておけば、進捗状況が把握しやすくなり、予定時間内に会議を終えることも可能となります。
決定事項
会議終了時には、会議中に出てきた重要意見や決定事項を、ホワイトボードのメインエリアにまとめましょう。耳から入る情報だけでは聞き逃したり忘れたりする可能性があるため、ホワイトボードに書き出し、可視化することが重要です。
ホワイトボードのサブエリア
一時的な意見
会議中に出た、参加者の発言や意見は、ホワイトボードのサブエリアに書き込みます。メインエリアは会議の最後まで書き残しておきますが、サブエリアは書いたり消したりを自由にできるため、会議の進行に合わせて随時更新していくとよいでしょう。
本筋以外の話題
多くの意見を交換し合う会議では、話し合いたい本題以外の話題が出ることもあります。その際は、サブエリアに書き出しておくことで、脱線を防ぎ、改めて議論し合う場や時間を設けることができます。
ホワイトボードを使った会議で準備しておくもの
ホワイトボードのメリットを活かし、会議の有益性を高めるためには、事前の準備が大切です。
ホワイトボードをより有効活用するために、会議で準備しておくものについて解説します。
3色マーカー
ホワイトボードを使った会議で、最も欠かせないものがマーカーです。参加者と正しく情報共有するためには、黒・赤・青の3色の専用マーカーを用意し、内容によって使い分けることをお薦めします。
会議で使用するマーカーは、事前にインク掠れがないかを確認しておきましょう。
指示棒
会議では、ホワイトボードの該当箇所を指し示せるよう、指示棒があると便利です。
膨大な情報が書き込まれたホワイトボードは、いま何について議論しているかが不明瞭となり、参加者の注意散漫につながります。指示棒で指し示しながら、会議を進めることで、参加者の集中力も高まるでしょう。
マグネット
ホワイトボードと併用して紙の資料を使用したい場合は、簡単に貼り付けができるマグネットを準備しておきましょう。
一般的なホワイトボードは、マグネットに対応していますが、中にはマグネットがつかない種類もあるため、事前確認が必要です。
大きめの付箋
大人数が会議に参加する場合は、意見やアイデアをいったん記録できるよう、大きめの付箋があると便利です。
貼って剥がせる付箋は、ホワイトボードにもそのまま貼り付けが可能です。全員の意見や書き残す作業を省くことができ、時間を有効活用することにもつながります。
まとめ
ホワイトボードは、ただの情報共有ツールではありません。使い方次第では、会議の質を高めることができ、時短や生産性向上の効果も期待できます。
効果を最大限に発揮するためにも、ホワイトボードの使い方や書き方を正しく知っておきましょう。会議の前には、マーカーや指示棒など、ホワイトボード以外の備品も準備しておくことも大切です。
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