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働き方改革やテレワークの普及により、フリーアドレスオフィスを導入する企業が増えてきました。
しかし、実際に導入するとなると、従来のオフィスとの違いに戸惑うことも多いかもしれません。
このコラムでは、フリーアドレスオフィスのメリットや導入のポイントだけでなく、便利なアイテムなども紹介していきます。フリーアドレスオフィスについて知りたい方や収納にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
フリーアドレスオフィスとは?
フリーアドレスオフィスとは、従業員が固定された自分専用の席を持たず、自由に席を選んで働けるオフィスのことです。業務内容やその日の気分にあわせて、柔軟な働き方ができるのが特徴です。
元々は日本で発案され、コスト削減を主な目的として広まったスタイルですが、他にもさまざまなメリットがあります。
フリーアドレスについては、以下のコラムでも詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
フリーアドレスとは?向いている職種やメリット・デメリットをまるっと解説
フリーアドレスを導入するメリット
フリーアドレスの導入には、多くのメリットがあります。
まず、業務内容やプロジェクトに応じて関連する相手と近くに座れるため、情報共有が容易になることが挙げられます。社内のコミュニケーションが活性化し、新しい企画やアイデアも生まれやすくなるでしょう。
また、外回りやテレワークで不在の人がいる場合に、スペースを無駄にしなくてすむ・人員に増減があってもレイアウトに大きな変更を加える必要がないといったメリットもあります。
他にも、席が日によって変わるため、終業時には必然的に私物を片付けることになり、デスクやオフィスをきれいに保とうという社内美化の意識も高まるでしょう。
フリーアドレスオフィスの6つの課題
多くのメリットがあるフリーアドレスオフィスですが、課題もあります。特に、デスク周辺の収納が少ないために起こる問題は見逃せません。ここでは、6つの課題を紹介します。
私物の持ち運びに手間がかかる
フリーアドレスオフィスでは、日によって座席が変わるため、私物を持ち運ばなければなりません。出社のたびに、必要な私物をロッカーからデスクまで持って行かなければならず、手間がかかってしまいます。
私物の収納や管理が難しい
フリーアドレス用のデスクは、固定席の場合と比べて収納スペースが少ないため、私物の収納や管理が難しくなります。パソコンや仕事道具のほか、衣類やバッグなどの収納場所も考えなければなりません。
私物の床置きは衛生面が心配
個人ロッカーなどがない場合、私物のバッグは足元に置くことが多くなります。しかし、ごみや埃が落ちている床の上に直置きしてしまうと、バッグの底も汚れてしまい、衛生的にも心配です。
デスクの周辺が雑然とする
フリーアドレスでは、収納の少なさゆえに、デスク上や足元の床などが散らかり、デスク周辺が雑然としてしまいがちです。デスク周りが散らかると見た目もよくありませんし、物を紛失する恐れがあります。
セキュリティ面に不安がある
引き出しが少ないデスクでは、資料や私物をデスク上に置くことが増え、セキュリティリスクも高まります。フリーアドレスでは、デスクの使用者の把握が難しいため、使用者以外の人がデスクにいても、周囲が気づきにくくなります。席を離れる際は、紛失や盗難に十分注意しましょう。
書類が散乱する可能性がある
一時的にしまっておくスペースがない場合、書類がデスクの上に散乱してしまう可能性もあります。フリーアドレスの導入により、これまで個人で保管していた書類を共同で保管し、管理しなければならないケースも増えるでしょう。
フリーアドレスの上手な導入方法
フリーアドレスのさまざまな課題に対処し、導入をスムーズに行うために、導入時には以下のポイントを押さえて行うようにしましょう。
業種や部署ごとに導入を検討する
外回りやテレワークなどでオフィス内の在席率が低い場合や、データをデジタル化しやすい業種はフリーアドレスに適しています。
しかし、業種や部署によっては、フリーアドレスが適さない場合もあります。在席率が高い場合や、多くの機密資料を扱うような業種、各部署から人が訪ねてくるような部署などでは、固定席の方が適していると考えられます。
導入の際には、自分たちの業種や部署がフリーアドレスに向いているのかを把握し、検討するようにしましょう。
従業員の在席を確認しやすくする
フリーアドレスでは座る席が日によって異なるため、誰がオフィス内にいるのかが把握しづらくなります。そのため在席管理ツールを使うなど、従業員が在席しているのか、どこにいるのかを確認しやすくする工夫が必要です。
導入の目的をオフィスで共有する
スムーズな導入のためには、オフィス内で「なぜフリーアドレスを採用するのか」という導入の目的を共有することが重要です。従業員一人ひとりが導入の意義をしっかり理解することで、協力も得られやすくなります。
私物管理について社内ルールを作る
席を移動することを前提として、私物管理についての社内ルールを作ることも大切です。「業務と関係ない私物は持ち込まない」「私物は専用のロッカーに入れて施錠する」「離席時にはデスクの上を片づける」など、ルールを明確にして社内で共有しておけば、大きな混乱も生じにくくなります。
オフィスのレイアウトを工夫する
レイアウトを決める際には、従業員が仕事をしやすく、集中できるレイアウトになるように工夫しましょう。導入目的に応じて、何を重視したレイアウトにするのかを考える必要があります。
デスクスペースだけではなく、より集中できるようなブースを設置したり、雑談スペースを設けたりするのもお薦めです。
オフィスの入室管理を強化する
フリーアドレスでは、固定席の場合よりオフィス内の自由度が高くなる反面、関係者以外の人の入室に周囲が気づきにくくなることが懸念されます。そのため、メインゲートやフロアごとにセキュリティシステムを導入するなど、入室管理を強化することが非常に重要です。
ペーパーレス化を促進させる
ペーパーレス化の促進は、デスク周りの収納スペースが少ないという課題を解決するためにも有効です。これまで紙で保管していた書類などを電子データ化し、共有フォルダに保存すれば、デスクに書類を持ち運ばなくてもパソコンからアクセスが可能になります。
電子データ化により不要になった紙を廃棄すれば、その分の保管スペースも削減でき、空いたスペースを有効活用できます。
私物を収納する3つのポイント
フリーアドレスオフィスで上手に私物を収納するためには、どのような方法があるのでしょうか。収納のポイントを3つ紹介します。
私物用の個人ロッカーを設置する
私物の管理用に個人ロッカーを設置し、書類やパソコンだけでなく、私物もこのロッカーで管理するようにします。社内でルールを決め、長時間席を離れる際や退社時には、書類や私物などはデスクに放置せずロッカーに入れることを徹底しましょう。
私物以外の共有物はオフィスで一括管理
私物をできるだけ減らす工夫も大切です。特にお薦めなのは、文房具や消耗品などの備品を共有するという方法です。共有物用の保管スペースを設置し、オフィスで一括管理するようにします。
保管スペースは、どの席からもアクセスしやすい場所に設置するとよいでしょう。共有して管理すれば、個人で管理するよりもオフィス内のものを減らすことができ、コスト削減にもつながります。
私物を移動するアイテムを活用する
詳しくは後述しますが、私物を移動する際には便利なアイテムがあるので、それらを活用するようにしましょう。荷物が多くない場合には、社内用の持ち運びバッグを準備しておくと便利です。また、書類や業務に使用する道具など、移動させたい荷物が多い場合には、キャスターの付いたワゴンを利用するのもよいでしょう。
私物の収納に役立つアイテム4選
フリーアドレスオフィスでの私物の収納には、役立つアイテムがたくさんあります。ここでは、代表的な4つのアイテムを紹介します。
ロッカー
私物の保管には、個人ロッカーを活用しましょう。ロッカーは鍵付きのものを選ぶと、パソコンや重要な書類、貴重品を管理する際も安心です。
ただ、鍵には紛失のリスクがあります。そこで便利なのがキーレスタイプのロッカーです。従来のダイヤル錠方式に加え、最近では、ボタン錠やICカードを使ったキーレスタイプのロッカーも増えてきました。
オートロック方式のロッカーを使えば、扉を閉めると自動的に施錠されるので、鍵のかけ忘れのリスクも防げます。
ワゴン
移動させる荷物が多い方には、キャスター付きの移動式ワゴンがお薦めです。ワゴンは、打ち合わせ時の移動にも便利ですし、デスクの横に置いておけば、バッグや荷物を置くスペースとしても活用できます。
荷物をかけられるフックが付いているタイプ、扉や蓋のないオープンタイプなど、いろいろな種類があります。ワゴンを選ぶ際は、通路の幅やワゴン自体の収納スペースも考えて選ぶようにしましょう。
ラック
個人ロッカーに入らないジャケットやコートなどの衣類の収納には、共有のハンガーラックを使用するとよいでしょう。使用する人数が多そうな場合は、衣類用ロッカーを使用する方がすっきりと収納できます。
ラックやロッカーの設置が難しい場合は、ハンガー付きオフィスチェアの活用も検討してみましょう。
バッグ類
荷物の持ち運びには、パソコンや書類、小物などを入れられる移動用のバッグやポーチを用意しておくと便利です。
クッション性があり耐久性に優れたパソコン用のバッグや、中が見やすく自立するトートバッグ型の持ち手付きファイルボックスなどもあります。業務内容や用途に応じて、使いやすいものを選ぶようにしましょう。
私物は、通勤バッグの中にバッグインバッグやポーチを入れてまとめておくと、そのまま持ち運ぶことができるのでお薦めです。
まとめ
フリーアドレスオフィスで課題となりやすい「収納」や「セキュリティ面」の問題も、適切なアイテムを活用することで解決できます。
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このコラムで紹介したような便利なアイテムを活用して、フリーアドレスオフィスの特徴を活かした、働きやすいオフィス環境を実現しましょう。