受付カウンターの適切な高さとは?種類や機能についても解説!

受付カウンターの適切な高さとは?種類や機能についても解説!

みなさんがオフィスを訪れたときに一番はじめに目に入るもの、それは受付カウンターではないでしょうか。オフィスのみならず、事務所や病院など接客が伴う場所には必ずある受付カウンター。

このコラムではカウンターの適切な高さから種類別の役割、素材によって受ける印象の違いなど、受付カウンターについて詳しく解説していきます。

オフィスにおける受付カウンターの役割とは?

「受付カウンター」と一言でいっても、実に様々な形態があります。例えば企業を訪れたとき、人が立って迎える場合もあれば、電話やタブレットで呼び出すパターンもあります。

あまり意識することは少ないですが銀行や病院、役所など日常的に利用する施設でも受付カウンターは必要不可欠であり、その雰囲気で印象を良くも悪くもするものです。

オフィスにおいては、来訪されたお客様が対象者に面会できるよう取り次ぐまでの時間を過ごす場所が受付カウンターの役割です。ハイタイプの受付カウンターであれば早さ重視の受付業務を行えますし、逆に飛び込み営業を避けたい場合には無人カウンターが選ばれる場合もあります。

従業員側からの視点で見ると、使いやすいようカウンター内部の機能性も重視する必要があります。

なぜカウンターの高さ調整が大切なのか

受付の要となるカウンターですが、実はその高さがとても重要です。ハイカウンターの場合は、まず主として使う人の身長とカウンターの高さが合っていることを確認しましょう。

ローカウンターの場合は、椅子の高さとカウンターの高さのバランスをみる必要があります。

いずれの場合も長時間立って作業や座って行う作業で体に負担がかからないように十分に高さを検討する必要があります。一度設置してしまうと簡単に交換できないものなので、設置する際には使う人や業務内容に合った高さになっているか確認が必要です。

カウンターの種類別の特徴と適切な高さ

ここからは受付カウンターの種類に分けて、それぞれ特徴と適切な高さについて解説していきます。

ハイカウンター

お客様が来られた際に立ったまま受付対応をする、など比較的短時間での使用に適しているのがハイカウンターです。ハイカウンターのメリットとして、立ったまま作業できるためお客様の案内や対象者への呼びかけなど、移動がスムーズにできることが挙げられます。

立って使用する場合に適した高さは、下記の計算式から導き出せます。

身長÷2+15=適切なハイカウンターの高さ(cm)

日本人の身長では、およそ 90〜105cmの高さが一般的です。立ち作業で使いやすい高さの目安は、腕が80〜90度に曲げられる状態がよいと言われています。

ローカウンター

ローカウンターは座った状態で対応するカウンターです。ハイカウンターに比べると長い時間をかけて接客したり、落ち着いて書き物をしたりすることが可能です。

手元が見えるタイプのカウンターもあれば、個人情報保護の観点から、内側に低いカウンターをもう一つ設置して手元を隠すタイプもあります。座って使用する場合に適した高さは、下記の計算式から導き出すことができます。

身長×0.25-1+身長×0.183-1=適切なローカウンターの高さ(cm)

日本人の身長では、およそ70〜75cm前後の高さが一般的です。ローカウンターでは椅子とのバランスが大切ですので、深く腰を掛けた時に肘が90度前後に保てる高さが理想的です。

また、カウンターの天板と椅子の座面における高低差は27~30cmが使い心地のよい寸法とされています。昇降式の椅子でない場合には、特にカウンターの高さを調整することが大切と言えます。

無人受付カウンター

次に紹介するのは、無人受付カウンターです。インフォメーションカウンターとも呼ばれ、エントランスに人を配置せず、呼び出し用の電話や無人受付システムで来客に対応します。 

機械的な印象を与えかねないため、天板の形状に丸みを持たせたり、白や木目調で優しい雰囲気を出したりなどの工夫が必要です。

高さは、来客者が操作しやすいようハイカウンターと同じ100cm前後のものが多く、内側にカタログや備品を収納できる棚があるものや、配線を邪魔しない造りになっているものもあります。

車いす対応カウンター

病院や福祉施設でよく使われているのが、車椅子対応のカウンターです。最近ではユニバーサルデザインを意識して、オフィスや事務所でも取り入れられることが増えてきました。

ローカウンターと高さの基準はほぼ同じで、見た目も似ていますが、車椅子が入るよう足元が広く作られていたり、従業員側と仕切るための幕板が短く作られていたりするのが特徴です。

カウンター内で車椅子を転回させる必要があるため、車椅子使用者が利用しやすいように、そのスペースを設けることでスムーズな対応ができます。

受付カウンターに使われる素材とその特徴

受付カウンターを選ぶ際は、カウンターだけを見るのではなく、受付の空間全体の雰囲気に合ったものを選ぶことが大切です。

一般的には「温かい雰囲気を出したい」「清潔感を出したい」など、企業の持つイメージに合った素材やデザインを選ぶことが多いのではないでしょうか。そこで、ここからは素材別の特性や印象の違いなどについて紹介していきます。

クロス張り

空間に統一感を持たせるために受付カウンターの側面を壁紙と同じクロスで仕上げる場合があります。カウンターが最も空間になじみやすくオフィスとの一体感が出る一方で、天板には別の素材を用意する必要があり、設置にはコストと手間がかかります。

漆喰

無機質でかっこいい印象をもたらすのが漆喰や左官仕上げです。こちらも天板ではなく側面に使用しますが、耐水性が低く取り扱いには注意が必要です。施工に手間がかかり、コストも高くなるため取り入れる難易度は高めと言えます。

木材

木材には無垢材や集成材、合板など多くの種類があります。自然の温かみを生かして、親しみやすい雰囲気を作り出せる一方で、種類による硬さや耐水性の違い、反りやすい性質などを考慮して取り入れることが必要です。

木材の中では、集成材や合板突板が比較的扱いやすいとされています。ウレタン塗装で耐水性を上げることはできますが、天然木材を取り入れる場合は機能性や耐久性を望むより、自然の風合いと傷やシミなどの経年変化を楽しむ心づもりが大切でしょう。

メタル

かっこいい雰囲気を作りたいならメタル(金属)製のカウンターという選択肢もあります。スチール、ステンレス、アルミニウムなど、いずれも硬さやサビにくさ、お手入れのしやすさがある程度確保された素材です。

オフィスでは木目素材の天板と鋼素材の幕板の組み合わせで温かみと強度を持ち合わせた商品も利用されています。

ガラス

透明で圧迫感がなく、清潔感や高級感を演出できるガラス素材。経年変化も少なく、汚れても拭けば綺麗になるためカウンターとしてのお手入れは楽です。

しかしながら、割れる可能性や表面に傷がついてしまうことがあるため、その取り扱いには注意が必要です。ハイクラスな雰囲気を作りたい場合に取り入れられる素材と言えます。

石材

石材には一つ一つ違う質感や美しさがあり、空間に重厚感を出すことができます。石材は強度が高く摩耗しにくい素材です。よく使われる石材として、御影石や大理石が挙げられますが、コストがかかるため安易に取り入れにくい素材かもしれません。

メラミン樹脂化粧板

メラミン樹脂化粧板とは、パーティクルボードなど板状のものにメラミン樹脂で化粧加工を施したものを指しています。表面の硬度が高いため傷がつきにくく、耐熱性や耐水性にも優れた素材でありながら、コストを抑えながら理想のデザインを実現できるのが、メラミン樹脂化粧板の特徴です。

白や黒といった単色はもちろん、木目調や石目柄など様々なイメージで制作ができるため、オフィスのイメージに合ったものを気軽に取り入れられます。

受付カウンターに備わる3つの便利機能

次に紹介するのは、受付カウンターに備えられる機能についてです。カウンターをより便利に快適に使える3つの機能を解説していきます。

収納

カウンター下の広い空間を有効に使うために、備わっているのが収納機能です。収納機能は、お客様に渡すために必要な書類や業務に使うファイルを、すぐに取り出して使えるように置いておくのに便利です。

狭くても場所を取らない引き戸タイプは、見た目にスッキリと収納ができます。鍵付きであれば重要な書類の保管もでき、セキュリティ面でも安心して使えます。また、可動棚がつけられるタイプであれば高さや幅を変更して使いやすいようカスタマイズでき便利です。

配線機能

パソコンやタブレット、電話機の設置に対応できるよう配線機能が装備されたカウンターもあります。OS機器を置く場所が定まっていない場合は、天板の左右両端に配線機能があるものを選ぶと便利です。

配線穴を塞ぐためのキャップがついているものや天板の一辺にくぼみがあるタイプであれば、使わない場合も見た目の美しさを保つことが可能です。

アジャスター機能

カウンターの機能としては聞き慣れないアジャスター機能ですが、実はとても大切です。特に横に長いタイプのカウンターや複数を連結して使う際、床の継ぎ目などの影響で必ずしも平らな床にカウンターを設置できない場合があります。

そんな時にアジャスター機能が装備されていれば、凹凸のある床でも水平垂直を保てるのです。

【番外編】エントランス空間の有効的な使い方

受付カウンターについて深ぼりしてきたところで、ここからは番外編として、受付カウンターのあるエントランス空間の役割や、有効な使い方について解説していきます。

まず、受付空間にあるものとして待合スペースが挙げられます。待合スペースは、受付から自然な流れで案内できて、しかも緊張感を与えない雰囲気作りが大切です。

カーペットを敷いたり、受付と真正面に向かない位置にゆったりと座れる椅子を配置したりするのも有効です。

また、待ち時間を無駄にしない工夫もあります。例えば待合スペースの近くにパンフレットなどの展示コーナーや電子看板を設置することで、「待ち時間」を「様々な情報を提供する時間」に変化させられます。

受付カウンターの周辺を整えることで、企業イメージを効果的に表現できるのです。

まとめ

ここまで、受付カウンターの種類や使いやすい高さ、そして素材や機能まで詳しく解説してきました。「企業の顔」ともいえる受付カウンター。お客様にも従業員にも使いやすく、印象の良いものを選ぶことで、その後のスムーズな商談や業務につなげられます。

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