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時代の変化に伴い、在宅ワークやフレックス制度が導入され、Web上での会議や打ち合わせができるようになりました。それまでは応接室でお客様と顔を合わせて打ち合わせをしていましたが、リモートワークの普及により応接室を必要としない企業が現在増えています。
しかし応接室は企業イメージを伝えられる場であるため、オフィス内に余っているスペースがある場合は、設置をお勧めします。
このコラムでは、応接室の目的やレイアウトを作成する上でのポイント、家具の選び方を紹介します。
応接室とは
お客様の対応をするための部屋です。主に商談や打ち合わせのために使用します。おもてなしを目的として、挨拶や近況を話すだけの場合もあります。
応接室は、リラックスできる空間作りが基本です。緊張感がほぐれ、ゆったりとした部屋でお客様に対応します。そうすることで会話のリズムが落ち着き、お客様にストレスを与えることなく商談や打ち合わせができます。
また、お客様から見た企業全体のイメージを印象付ける重要な部屋でもあります。企業の特徴がお客様に伝わるような部屋にすることで、商談や打ち合わせなどをスムーズに進められます。
応接室と会議室の違い
応接室はお客様と会話をすることが目的です。ゆったりと落ち着いて話をする場になります。
一方、会議室は社内外問わず商談や打ち合わせができるスペースです。主に会議用のテーブルやホワイトボードなどが用いられます。資料の確認やプレゼンテーション、ディスカッションを行うのに使います。
最近ではオフィス内の面積の関係で、会議室を応接室代わりに利用するケースも増えています。
会議室のレイアウトについて詳しく知りたい方はこちら
会議室のおすすめレイアウト7選!目的別レイアウトや注意すべきポイントをご紹介
応接室の使用目的
ここからは応接室の具体的な使用目的を紹介します。目的をはっきりさせることでレイアウト作りの参考になります。企業のイメージを担う重要な部屋なのでしっかり確認しておきましょう。
お客様をおもてなしする
メインの使用目的は、お客様をおもてなしすることです。ゆっくりとくつろげる空間でお客様と商談や近況報告などをします。
お客様が快適に過ごせるように、ビジネスマナーが必要になってきます。お客様や目上の方を上座へ、もてなす側は下座に座ることがマナーの基本になります。上座は入り口から1番遠い席を指します。
ソファやテーブルの配置によってもおもてなしする方法が変わるので注意してください。コの字型や対面形式などレイアウトの種類が豊富です。目的に合ったおもてなしをしましょう。
会議室・商談スペースとして使用する
企業によっては応接室と会議室を同じ目的で使用している所があります。最近はオフィス内のスペースに限りがあることからこのケースが増えています。
応接室を会議室として兼用する場合、カジュアルな作りにすると良いでしょう。お客様をおもてなしするだけでなく商談や打ち合わせのスペースにもなります。 ただしゆっくりリラックスできる部屋にしてしまうと、普段の会議や打ち合わせが上手く機能しない場合があります。
また、会議用備品が常に目の付く所にあるのは、お客様をもてなすのにふさわしくない空間になります。いつでもお客様に対応できるよう必要最低限の備品だけを配置するようにしましょう。
応接室の基本的なレイアウト手順
レイアウトを作成するには、どのようなことに気をつければ良いでしょうか。こちらでは基本的なレイアウト作成の手順を解説します。お客様が快適に過ごせる空間を作りましょう。
デザインのコンセプトを決める
コンセプトを先に考えるとデザインをスムーズに決めることができます。応接室を使用する人にどのような印象を与えたいのかをベースに考えます。そこから色やテーブル、ソファの種類を決めます。
おしゃれな印象を与えたい場合は、照明の形に工夫を凝らしたりワンポイントで明るい色を使ったりもできます。また、落ち着いた雰囲気にしたいなら、シックな大人のデザインにするのもいいでしょう。
応接室に必要な寸法を確認する
最初に応接室の広さやドアの開閉具合を確認しておきましょう。部屋と家具のバランスは空間作りにとって1番重要になります。バランスが合わないと使用する人が部屋に違和感をもち、作業に集中できません。
壁からソファまでの距離、ソファとテーブルの間隔、入り口からソファまでの距離を確認しておくことで快適な応接室が作れます。
例えば、部屋は小さいのに家具が大きすぎると圧迫感があります。反対に部屋は広いのに家具をコンパクトにしてしまうと緊張感が生まれてしまいます。バランスが悪くならないよう部屋の広さを必ず確認しましょう。
家具(ソファ・テーブル)のサイズを決める
部屋の広さが確認できたら家具のサイズを決めましょう。サイズを決めるには、まず応接人数を確認することが大切です。使用する人数によってテーブルの大きさ、ソファの数が変わります。
一般的な応接室は、2〜3人掛けのソファが1脚、1人掛けが2脚に長方形のテーブルが1台です。
会議室と併用するのであれば、1人用の椅子を多めに配置しテーブルも1台以上必要です。用途によってレイアウトの形も変わるので、部屋のスペースも考慮しながら家具のサイズを決めましょう。
動線を意識した家具の配置を考える
ソファとテーブルの間隔にゆとりを持たせるのがポイントです。ソファとテーブルの間隔が40cm〜50cm空いていると足元に余裕ができ、移動もスムーズになります。家具と壁の間も人の行き来があるので余裕を持って通れるようにしましょう。
お客様が快適に過ごせるよう全体的に余裕がある空間にすると綺麗なレイアウトになります。ドアの位置や窓から見える景色も意識しながら家具の配置を考えましょう。
応接室を設置する際の注意点
そもそも応接室はどこに設置すればよいのでしょうか。お客様に配慮した動線作りを心がけなければいけません。ここでは、具体的にどこに設置すれば良いのか紹介します。
会社のエントランス付近に設置する
応接室は、エントランスに近い場所に配置するのが一般的です。エントランスから遠いと時間がかかりお客様を歩かせてしまうことになります。またエントランスまで戻る際にも、迷ってしまう場合があります。
他にも従業員が作業するスペースを通ってから応接室に行くとなると、重要書類が見えて情報漏洩に繋がってしまいます。
これらを避けるためにも応接室はエントランスから近い場所に設置しましょう。
応接室までの通路は広めにとる
応接室までの通路はエントランスから近い場合、従業員を含め多くの人が行き来します。そのため2人同時に歩いても、余裕を持って通行できるくらいの幅を確保しましょう。
エントランスから近い場所や、エントランスから見える位置に応接室があると案内も簡単です。お客様も安心して移動ができます。
応接室に向かうまでに企業アピールできるようなポスターや観葉植物などを配置するとイメージアップに繋がります。
動線・マナーを意識した家具の配置にする
応接室では「上座」「下座」のマナーを意識するよう心掛けましょう。入口から遠い席が上座になりますが、来客用のソファーが長椅子の場合は真ん中が上座となります。
例外として窓から見える綺麗な景色や会社の商品などの展示物がある場合は、それらがよく見える場所が上座となります。
家具の配置によってビジネスマナーも変わります。誰が使ってもわかりやすい配置にすると便利です。
応接室をレイアウトする際のポイント
ここからはレイアウトする際のポイントを3つに分けて紹介します。応接室の使用目的、空間作りやレイアウトにおける注意点などをもう一度確認しましょう。
会社のイメージ・コンセプトに合った家具を選ぶ
応接室は企業の顔になる存在です。コンセプトに合った家具を選ぶことで、お客様に企業のイメージが伝わります。
おしゃれな企業、クリーンな企業、高級感溢れる企業など印象が残りやすいデザインにするとお客様との商談や打ち合わせもスムーズにできます。
企業のイメージカラーを使用する、または開発した商品を飾ることでイメージアップに繋がります。
リラックスしやすい空間にする
おもてなしが目的の応接室。お客様が快適に過ごせるようリラックスできるスペースにしましょう。観葉植物や絵画を置くとさらにリラックス効果が期待できます。
また、お客様が使用するソファやテーブルも使いやすい高さに設定しましょう。ソファも長時間座ってもお尻が痛くならないものを選ぶとより会話に集中できます。
会議室と併用するならば、適度なリラックスが期待できる空間にしましょう。椅子の背もたれを自由に調節できるものを使用するのもお勧めです。
ゆとりのあるレイアウトにする
応接室を利用する人がリラックスできるようにするには、ゆとりをもったレイアウトにするのがポイントです。壁とソファの間隔、ソファとテーブルの間隔に余裕を持って配置しましょう。
ゆとりが生まれるとお客様も快適に過ごせます。挨拶や近況報告の際に立ち寄っても違和感がないようにするのがポイントです。
また、商談や打ち合わせで使用する際にも緊張感がほぐれるスペースになるので、意見交換がしやすくなります。
応接室におすすめの家具の選び方
最後におすすめの家具を紹介します。レイアウトが決まれば、あとは家具を決めるだけです。選び方も3つ解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
素材で選ぶ
例えばソファにも様々な素材があります。落ち着いた雰囲気にしたいのであれば、レザーがお勧めです。レザーは見栄えも良く、長期間使用できます。
カジュアルならば、ファブリック素材が人気です。ファブリック素材はやわらかいのが特徴で長時間座っていてもお尻が痛くなりません。
企業のコンセプトや予算に見合った素材を選びましょう。
色で選ぶ
色は空間の「重さ」「広さ」を視覚的に表現するのに便利です。白寄りの色を選べば、「広い」「軽い」印象を与えます。逆に黒寄りにすると印象も反対になります。
一般的に壁が白寄りの場合、家具は黒寄りにしてバランスを整えます。色は3色でまとめると綺麗な空間になります。応接室の基本は、黒、茶、アイボリー(白)です。
例外として、企業のカラーを使用して表現することでお客様に企業イメージを伝えることも可能です。
機能性で選ぶ
最後は機能性です。用途に合わせて高さを調節できるテーブルもあります。椅子も簡単に移動できるものを選べば、どんなお客様にも対応できます。
他にも伸縮できるテーブルを配置すれば、使用する人数に合わせて形を変えられます。椅子やソファも背もたれの角度を自分好みに調節できれば、長時間の仕事も苦ではありません。
応接室と会議室を併用する場合、簡単に移動できる椅子やテーブルを配置すれば使用する人数に合わせて調整することも可能です。
それぞれ用途に合った家具選びをしましょう。
まとめ
このコラムでは応接室のレイアウトの基本について紹介してきました。応接室をレイアウトする際には、まずコンセプトを決めることが大切です。企業のイメージに合った空間作りやお客様をおもてなしする方法などをもう1度確認しておきましょう。
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