
目次
オフィスの空間を仕切るため、便利に使えるのがパーティションです。オフィス用パーティションをうまく使えば、広々とした空間にメリハリを持たせ、より効率的に使えるようになります。
オフィス用パーティションの種類や特徴、選び方について解説します。どれを購入すれば良いのか悩んだときは、ぜひ参考にしてみてください。
パーティションとは?
パーティションとは、日本語で「間仕切り」のこと。視線や音を遮り、より快適なオフィス空間を作るために多く使われています。
ひと言でパーティションと言っても、その種類はさまざまです。必要なときに必要な場所へ移動して使える簡易的なタイプもあれば、天井と床にしっかりとビス止めして、本物の壁のように使えるタイプもあります。
パーティション選びは、オフィス空間をどのように使いたいのかにも深く関わってきます。知識を深めて、希望に添ったものを導入することが大切です。
オフィス用パーティションを設置する目的
オフィス用パーティションの導入を検討する際に、まず明らかにしておきたいのが「目的」です。どのような目的で設置したいのかによって、選ぶべきパーティションの種類が変わります。
主な目的を5つ紹介します。
視線を遮る
オフィスパーティションを設置する目的の一つは、視線を遮ることです。
たとえば打ち合わせスペースの周囲にパーティションを置くだけでも、中の様子は見えづらくなります。周囲からはあまり注目されたくない会話や商談も、リラックスして行えます。
パーティションで囲んでオフィス内に個室を作れば、周囲からは見えない空間が出来上がります。休憩室や更衣室など従業員向けのスペースだけではなく、役員向けの個室を作ることもできるでしょう。
動線を作る
広いオフィス空間を、メリハリをつけて使うのは意外と難しいもの。パーティションで物理的に空間を分けることで、従業員の動線をコントロールしやすくなります。
たとえば、パーティションで作業スペースと休憩スペースを分ければ、従業員の意識の切り替えに役立つでしょう。作業する人も休憩する人も、それぞれ邪魔されることなく自分の時間を過ごせます。
またパーティションで区切り、会議室を作るのも近年人気の手法です。目的に応じて複数の個室を生み出すことで、スペースの有効活用につながります。
防音・遮音
オフィス内では、秘匿しなければならない情報も多く飛び交います。ビジネスを円滑に進めるためには、安心して情報をやりとりできる場所が必要です。
パーティションの中には天井まで届くタイプもあり、これを使えば完全に空間を分けられます。パーティションで会議室や打ち合わせスペースを作れば、中での会話の内容を、無関係の人に聞かれる恐れはありません。
パーティションなら、必要に応じて後付けが可能です。音漏れを心配することなく、さまざまな情報をやりとりできます。
プライバシーの保護
複数の顧客が同時にオフィスを訪れる場合、それぞれのプライバシーをどう確保するのかが課題となります。この課題を解決するため、パーティションを導入するオフィスも少なくありません。
パーティションで複数の個室を作れば、それぞれ別の顧客に対応できます。動線を工夫すれば、顧客同士が顔を合わせないようにもできるでしょう。
遮音性の高いパーティションで囲まれた空間があれば、従業員のプライバシーに関わる話もしやすくなります。
セキュリティ対策
オフィス内の機密情報保護のため、パーティションを導入するケースも少なくありません。機密事項が記された書類を、誰でも自由に閲覧できる場所で保管するのは高リスクです。
天井まで届くタイプのパーティションで個室を作り、出入り口に電子錠を設置すれば、関係者だけが入室できます。設置する鍵の種類を工夫すれば、入退室記録を残すことも可能です。
パーティションを使えば、外部に漏れてはならない情報を、より厳格な体制のもとで適切に管理できます。
パーティション(間仕切り)の種類
オフィスパーティションには、さまざまな種類があります。どのタイプを選ぶのかによって、目的や使い方が異なるため、必要なアイテムを慎重に見極める必要があります。
高さや素材、欄間の有無など、パーティションの種類についてわかりやすく解説します。
高さによる違い
パーティションには、さまざまな高さのものがあります。大きく分けて、ローパーティションとハイパーティションの2種類が挙げられるでしょう。
これら2種類にデスクトップタイプを加えた3種類について、それぞれの特徴を詳しく解説します。
ローパーティション
ローパーティションは、背が低いタイプのパーティションです。「置き型パーティション」や「簡易型パーティション」とも呼ばれています。
ローパーティションにもさまざまな高さのアイテムがあり、用途に合わせて選択できます。複数のパネルを組み合わせて半独立した空間を作ったり、通路を形成したりできます。
ローパーティションの特徴は、設置や移動が容易にできるという点です。表面素材にこだわった商品も多く、「手軽にオフィスの雰囲気を変えたい」「必要なときにだけ独立したスペースを用意したい」といった希望も叶えられます。
ハイパーティション
ハイパーティションは、天井から床まで届くタイプのパーティションです。ローパーティションよりもしっかりと空間を仕切れるという特徴があります。
ハイパーティションを施工するためには、床や天井にビスやアンカーでの固定が必要です。「賃貸の場合は管理会社の許可が必要」「消防法に注意が必要」といったデメリットはあるものの、本物の壁のように、しっかりとした個室を作れるというメリットがあります。
工夫次第で、オフィスレイアウトをがらりと変えられる点も、ハイパーティションならではの特徴と言えるでしょう。
ハイパーティションについて詳しくはこちら
天井まであるオフィス用パーティション設置のメリットや選び方・注意点について解説!
デスクトップタイプ
デスクトップパーティションは、デスクの上に立てて使うパーティションです。オフィスのレイアウト上、デスクをまとめて置かざるを得ないときでも、デスクトップパーティションを使えば、それぞれ個別のスペースを用意できます。
従業員同士のコミュニケーションは取りづらくなりますが、集中できる空間を作りたい場合に効果的です。デスクトップパーティションには折りたたんで収納できるタイプもあり、必要なときにだけ広げて使えます。
素材による違い
パーティションは、使われている素材によっても異なる特徴・雰囲気を持ちます。用途に合ったパーティションを選ぶため、またオフィスの雰囲気にぴったりのアイテムを選ぶためにも、ぜひ注目してみてください。
素材による違いは以下のとおりです。
スチールパーティション
パーティションの中でも、スチール製は防火性や遮音性に優れています。2枚の石膏ボードにスチール製の骨組みを組み合わせて作られており、さらに吸音素材を組み合わせて防音性能を高めた製品も人気です。
継ぎ目となる柱部分が目立ちにくく、パーティションを並べて個室を作る場合も、違和感を抱きにくいでしょう。空間全体をすっきりと仕上げやすいというメリットがあります。
一方で、アルミ製のパーティションと比較すると導入コストが高くなるというデメリットがあります。
アルミパーティション
スチール製のパーティションよりも軽量かつ安価で、比較的手軽に導入できるのがアルミ製パーティションです。軽くて移動しやすいというメリットがあります。
アルミパーティションはコア剤とアルミを組み合わせて作られていて、継ぎ目部分のアルミの柱が目立ちやすいでしょう。一方で、表面パネルのカラーや種類は豊富であるため、工夫次第でおしゃれに仕上げられます。
スチール製と比較すると防音性では劣るものの、短期間で施工可能です。取り入れやすい点も魅力の一つと言えます。
ガラスパーティション
ガラスパーティションは、スチールもしくはアルミ製のフレームに、ガラスを組み合わせて作るパーティションです。パネル部分をガラスにすることで、「オフィス空間を区切りつつ圧迫感を抱かせない」と人気を集めています。
ガラスパーティションは、社外の人も利用する会議室や打ち合わせスペースなど、機能性とデザインを両立させたい場所で多く使われています。視認性の良い透明ガラスだけではなく、周囲からの視線を程よく遮ることのできるすりガラスシートや型ガラスも人気です。
ファブリックパーティション
パーティションの表面にファブリック素材を使い、加工したものがファブリックパーティションです。カラーやデザインのバリエーションが豊富でデザイン性に優れており、オフィス全体の雰囲気をナチュラルで柔らかなものにできるというメリットがあります。
一方で、時間の経過とともに、汚れや色褪せといったトラブルが気になってしまう恐れがあるでしょう。特に日が当たる部分は劣化が進みやすく、周囲の素材との間に色柄の差が生じてしまいがちです。
欄間(らんま)の有無
ハイパーティションの、もっとも上の部分を「欄間(らんま)」と言います。この欄間の特徴によっても、パーティションは種類分けされています。
欄間オープンタイプとクローズタイプ、それぞれの特徴やメリット・デメリットを学んでみてください。
欄間オープン
欄間オープンタイプとは、天井まで届くタイプのパーティションの中でも、上部分が空いているものを指します。上部が抜けている分、光や風を問題なく通し、個室内の光量や空調を個別に手配する必要がないという点がメリットです。
一方で、このタイプのパーティションで区切ったエリアは完全な個室ではありません。防音性やセキュリティについては、欄間クローズタイプよりも劣るでしょう。
欄間クローズ
欄間クローズタイプは、欄間部分までしっかりとパネルで埋められているタイプのパーティションです。こちらのパーティションで取り囲んだ空間は、完全に独立した空間として利用できます。
会議室や従業員用の更衣室、機密書類を保管するスペースなどにお薦めです。個室となるので、空調計画や照明計画はもちろん、消防法にも注意して施工する必要があります。
スライドタイプ
スライドタイプのパーティションは、スライディングウォールとも呼ばれています。パネルを自由に動かすことで、独立したスペースを作ったり、間仕切りを取り除いて大空間として使えます。
状況に応じて臨機応変に移動できるのがスライドタイプの特徴です。スペースに余裕のないオフィスでも、比較的安心して取り入れられます。
用途別パーティションの選び方
パーティションを選ぶ際には、「どのような用途で使いたいのか」という点に注目するのもお薦めです。目隠しとして使いたいのか、それとも完全な個室を用意したいのかなどによっても、選ぶべきアイテムは異なります。
主な用途別に、パーティションの選び方を解説します。
個々のデスクを仕切る場合
個々のデスクを仕切る目的でパーティションを設置するなら、おすすめはローパーティションです。高さ120cm前後の製品を選択すると良いでしょう。
デスクに座ったときには、周囲の視線を自然と避けられます。一方で、立った状態からはデスク周り全体を見渡せるという特徴があります。
集中しやすいだけではなく、仕事の進捗状況を確認しやすい環境に仕上がります。
来客者から見える備品や棚を隠す場合
オフィス内の備品置き場やコピースペースは、乱雑な印象になりがちです。ローパーティションで周りを囲むことで、すっきりとした印象に仕上げられます。
180cm程度のパーティションを使えば、収納力をアップさせられます。120cm程度のパーティションを使えば、程よく視線を遮りつつ、圧迫感を抱きにくい空間が作れるでしょう。
オフィスレイアウトやイメージに合わせて選択してください。
セキュリティを強化する場合
オフィス内のセキュリティ強化のためにパーティションを導入するなら、ハイパーティションの中でも欄間クローズタイプを選択しましょう。隙間なく完全な個室を作れるため、安全性が高まります。
ハイパーティションで区切った個室の入り口には、電子錠を設置しましょう。誰がいつ入退室したのか記録を残すことで、より高度なセキュリティを実現できます。
来客スペース・簡易ミーティング用スペースを設ける場合
来客スペースを作る上で、配慮したいのがプライバシーです。周囲からの視線を遮断し、防音性を高める必要がある場合は、ハイパーティションを設置しましょう。
天井まであるタイプのパーティションなら、周囲からの視線もしっかりと防いでくれます。防音性を高めたい場合は欄間クローズタイプを、光や風を通したい場合はオープンタイプを選んで設置してください。
重要な会議用のスペースを設ける場合
重要な会議が行われるスペースで重要なのは、中の情報が外部に漏れないことです。ハイパーティションの欄間クローズタイプの中でも、特に防音性能にこだわったアイテムを選択しましょう。
スチール製のハイパーティションなら、防音性に配慮した製品も多く見られます。また重厚感のある雰囲気を演出できるため、格の高い会議室に整えられるでしょう。
集中ブースを設置する場合
集中ブースとは、パーティションで作られた個室のこと。中に入って扉を閉めれば、集中して作業できる空間が出来上がります。
集中ブースであれば、オフィスの片隅に設置するだけでOKです。個々の仕事を進めるためだけではなく、Web会議用のスペースとしても活用できるでしょう。
複数人向けのブースもあるので、利用人数に合わせてぴったりなアイテムを選択してください。
まとめ
パーティションは、オフィスの空間を仕切り、より使い勝手の良い空間に仕上げるためのアイテムです。ローパーティションやハイパーティションなど、それぞれの特徴や強みを理解した上で、適切な商品を選んでください。
オフィス関連商品を扱うスマートオフィスでは、パーティションもWebから楽々注文可能です。購買業務をスムーズに進めるためにぜひご活用ください。